今日から足腰をきたえよう!「ロコモーショントレーニング」
伊奈病院整形外科部長 石橋 英明 先生
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は加齢に伴って足腰が弱くなり、介護や寝たきりが心配になったり、膝(ひざ)や腰が痛んだりする状態を意味します。
筋力やバランスが弱くなってくることがロコモの原因なので、その対策は運動です。ロコモーショントレーニング(ロコトレ)と呼ばれ、その代表は、片足立ちとスクワットです。
片足立ちは簡単で、片足で1分間立ち続けます。1日に左右3回ずつを目標にします。安全のために何かにすぐつかまれる状態で立ってください。片足立ちができない人は、手や指を机についてもかまいません。片足立ちが長くできると歩行のバランスが良くなり、転倒しにくくなります。
スクワットは、膝屈伸と似ています。肩幅より少し広めに足を広げて立った姿勢から、腰を後ろに引くように膝を曲げていきます。膝がつま先より前に出ないよう気をつけ、前傾姿勢になってもかまいません。1回の動作に10秒くらいかけてください。6回を1セットにして、1日3セット実行してください。きっと身体の動きや膝の痛みが楽になります。
ロコモについての詳しい情報は、日本整形外科学会のホームページ(http://www.joa.or.jp)で見られます。